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ピカァッ 澪「あ、また来た」 律「今度は誰だぁ?」 雛苺「ツムギー!」ぴょんっ 紬「ヒナちゃん…♪」 金糸雀「あ、雛苺じゃない。ご機嫌いかがかしら?」 雛苺「わぁカナダ! お久しぶりなの」 金糸雀「か・な・り・あかしらー!」 澪「か、かわいー!」 律(いかにも澪が好きそうな、人形らしいというか…) 唯「お名前はなんて言うの?」 雛苺「うゆ、ヒナはローゼンメイデン第6ドールの雛苺なのよ」 澪「雛苺ちゃん…」キラキラ 梓「仲良しでいいなぁ…」 唯「ふぇ? あずにゃんは仲良くないの?」 梓「いえ、特別仲良くないって訳ではないと思うんですが…いっつも紅茶をいれる時に失敗しちゃってその子に怒られてるんです」 律「ははっ、確かに梓は砂糖と間違えて塩入れてそうだなー」 梓(味の素です) 紬「あら…じゃあ今度私が紅茶のいれかた教えてあげましょうか?」 梓「いいんですか?」 紬「大歓迎よ♪」 澪「良かったな梓」 金糸雀「その子って真紅かしら…?」コソッ 雛苺「きっと…いや絶対そうなの…」コソッ ピカァッ 律「あ、また来たみたいだ」 唯「誰かな誰かなっ」 真紅「……」スタッ 雛苺「あー、真紅ー!」 梓「し、真紅」 金糸雀(やっぱり真紅だったかしら) 澪「この子がさっき言ってた子か?」 梓「そうです。じゃあ真紅、皆に自己紹介」 真紅「…私はローゼンメイデン第5ドール、真紅よ」 紬「真紅ちゃんって言うのね~」 唯「なんかこの2人と比べて、大人っぽいっていうか落ち着いてるね!」 雛苺「うゆ?」 金糸雀「か、カナの方がお姉さんなのにぃ…」 律「全くそう見えないな」 金糸雀「ふに"ぃいいい!」 ピカァッ 澪「また光ったぞ」 紬「今度は誰かしら~」 翠星石「おぅおぅ皆の衆、翠星石が来てやったのでひれ伏すといいで…ひぃっ!」 蒼星石「こんにちは、遅れてすみません」 唯「いいよいいよぉ、時間には間に合ってるし」 梓「唯先輩の言う通りです」 翠星石「…人間がこんなに多いなんて聞いてなかったですぅ!」コソッ 蒼星石「澪さんがちゃんと言ってたじゃないか。君が聞いてなかっただけだよ」 真紅「相変わらずね、2人共」 蒼星石「ふふ、久しぶり」 翠星石「真紅! ちびちび1号! ちびちび2号!」 雛苺「ヒナが1号ね」 金糸雀「あ、ずるい!」 律「いつもこんな感じなのか…」 紬「いいわぁ…」ポワン 澪「ムギがうっとりした目になった!」 紬「じゃあ残るは後1人ね」 雛苺「うゆ? 残る1人って…」 唯「うーん、一応言っておいたんだけどなぁ。もし来なかったらごめんね?」 梓「そうですか…」 澪「そういえば唯のところの子はなんて名前だったっけ?」 唯「水銀燈だよ。銀ちゃんって呼んでるんだぁ~!」 真紅「……」 金糸雀「……」 雛苺「……」 蒼星石「……」 翠星石「……」 律「…なんだこの空気?」 真紅「……」チラ 真紅「…もしかしたら迷ってるのかもしれないわね。迎えに行ってくるわ」 雛苺「真紅!?」 蒼星石「真紅…君、正気かい?」 金糸雀「行くのはやめて欲しいかしら!」 真紅「大丈夫よ、"迎えに"行くだけだもの。……じゃあね」 ピカァッ 翠星石「し、真紅ぅ!」 唯(Nのフィールドってそんなに広いのかなぁ) 紬(迷子になる位広いのかしら) 梓(もしかして迷子になるのを恐れて…?) 律(なんだ? Nのフィールドってそんなに危険な所なのか?) 澪(なんか嫌な予感がする…) ‐‐‐えぬふぃ! 真紅「……」スタッ 真紅「来たわよ水銀燈! 姿を表しなさい!」 水銀燈「クスクス…ちゃんと来てくれたのね、貴方のその不細工な顔が見れて嬉しいわぁ…、クスクスッ」 真紅「……」 水銀燈「あらぁ? 今日は貴方が馴れ合ってる他の姉妹は連れて来なかったの?」 真紅「えぇ、2人っきりで話がしたかったのよ」 水銀燈「…話ぃ?」 真紅「……水銀燈。私は貴方と戦いたくない」 水銀燈「はっ、戦いたくない? アリスゲームを、お父様を否定する気? お父様の望みに逆らうって言うのぉ? 真紅ぅう!?」 真紅「違う! 私は聞いたのよ、お父様の声を! お父様は確かにおっしゃった。アリスになるにはアリスゲーム以外にも方法があると! だから私は…」 水銀燈「真紅…自分で何を言ってるかわかってるの? お父様を侮辱してるのよ!? 許さない…許せない許せない許さない許せない許さないわ絶対に許さないわよ真紅ぅううう!!」 真紅「本当に、本当なのよ! 信じて!」 水銀燈「私が信じてるのはお父様だけよ!!」 真紅「水銀燈…!」 水銀燈「黙りなさい!」 ガガガガッ 真紅「っ…!」 水銀燈「私は…私はアリスゲームに勝って!」ガッ 水銀燈「アリスになって…お父様の望む完璧な少女になって! お父様に会って! お父様にお前はここに居ていいんだって、お前は決して壊れた子なんかじゃないんだって頭を撫でてもらって! 微笑みかけてもらって!」 水銀燈「わかるぅ真紅ぅう!?アリスゲームに勝つ以外にアリスになる方法なんてない。アリスになる方法は他にもあるなんていう甘い甘い砂糖菓子みたいな考えを持つ貴方には、絶対にアリスゲームに勝ち残りアリスなると決心した私には勝てないのよぉ!! だから貴方は弱い! だから貴方は私に勝てない!今日だって私は貴方に勝つわよ真紅ぅううう!!!」 ドガガガガガガッ 真紅「うっ…ぐぅう…うああ!」 水銀燈「クスクス…弱い弱い弱いわぁ! ああ待っててくださいお父様! 私はもうすぐアリスに一歩近づき…」 真紅「す…ぃ……んと…」 水銀燈「なぁに? 何か言いたいのぉ? 一応聞いてあげるわ」 真紅「ハァ…ハァ……さっきの話は…本当…ょ…」 水銀燈「…よくもこの期に及んでそんな事…っ! 恥を知りなさい!」 真紅「きゃあっ!」 水銀燈「嘘をつかないで! アリスになる方法はアリスゲーム以外にないのよ!!」 真紅「嘘じゃ…な……くぅっ!」 水銀燈「真紅ぅうううう!!」 ‐‐‐そのころ! 唯「あちあっ! あ、指輪…うあぁっ、あっついよぉ!」 梓「ん…指輪があっつい…?」 律「どうした2人共!?」 金糸雀「これはまさか…」 紬「ど、どうしたの?」 雛苺「恐らくNのフィールドで真紅と水銀燈が戦っているみたいなの…」 澪「アリスゲーム…!」 雛苺「うぃ…」 翠星石「蒼星石っ」 蒼星石「うんっ」 澪「ふ、2人共どこに行くんだ!?」 蒼星石「真紅達の所へ……行こう!」 翠星石「です!」 ピカァッ 澪「ま、待って!」 ピカァッ 唯「銀ちゃんが……い、行かなきゃ!」 ピカァッ 律「おい、待てよ!」 紬「私達も行きましょう、ヒナちゃん」 雛苺「うん!」 金糸雀「カナも行くかしら!」 ピカァッ… 真紅「ハァ…あっ…、くっ!」 水銀燈「無様ねぇ…自分でもそう思わない真紅ぅ?」 真紅「ふぅ…っ…黙りな…さい!」 ピッ 水銀燈「……いたぁい」 水銀燈「ねぇ真紅、貴方はそこでただただ何も出来ずに醜く這いつくばっていればいいのよぉ?」 水銀燈「反撃する必要なんてないわ…私が壊してジャンクにしてあげるから! ふふっ…!」 ガガガガッ 真紅「……っ」 水銀燈「いい格好ねぇ…愉快だわ、心底愉快! ヘソで茶が沸くわぁ。クスクスッ…ふふ、ふふふ! キャハハハハッ!」 真紅「……ぃ…」 水銀燈「何?」 真紅「それ、でも、私…は……なたと、戦いた…くな…ぃ…」 水銀燈「……っ、いい加減に…!」 ‐‐‐えぬふぃ! 澪「ここは…?」 翠星石「水銀燈の夢の世界です」 唯「ここが、銀ちゃんの…」 紬「廃墟だ立ち並んで…少し怖いわ…」 ガガガガッ 蒼星石「!」 律「おい、あっちから何か音がするぞ!」 雛苺「うゆ…もしかしてあっちに真紅と水銀燈が!?」 梓「皆、行きましょう!」 梓(真紅…!) 水銀燈「ハァ…ハァ…」 真紅「……」 水銀燈「こんなにいたぶってもまだジャンクにならないのぉ? 本当無駄にしつこいわねぇ…早くローザミスティカ渡しちゃいなさいよぅ」 真紅「……それでも」 水銀燈「?」 真紅「それでも、いつまでもとどめを刺さないのはどうしてなのかしら…?」 水銀燈「……」ピクッ 真紅「貴方がさっき言っていたように、早くローザミスティカを渡してほしいなら、なんでとどめを刺さないの?」 水銀燈「……」 真紅「貴方は、本当は私が言った事が気になってる…本当にアリスゲーム以外でアリスになれるのか気になって仕方ないのだわ」 水銀燈「…るさい」 真紅「だから悩んでる…私を『壊れた子』にしていいのか…」 水銀燈「そ、んな訳ない…! 私は貴方が憎くて憎くて!」 真紅「貴方は本当は…」 水銀燈「違う…そんなはずない!」 真紅「アリスゲームをしたくない! 戦いたくない! それが貴方の本心よ!」 水銀燈「ちが、うぁ…んなはず…ない……ちがう、ちがうちがうちがう違う違う違う違うのぉううううああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」 タッタッタッ 唯「ハァ…ハァ…」 梓「ハァ…ハァ……」チラ 梓(唯先輩…水銀燈って人形の事考えてるのかな…) 唯「ハァ…ふぅ…」 律「…あっ、あれ! 水銀燈と真紅じゃないか!?」 金糸雀「本当かしら!」 唯「銀ちゃんが…行かなきゃ、私がとめなきゃ!」 水銀燈「……」 真紅「……」 水銀燈「…言い残す言葉は考えたぁ?」 真紅「いいえ、全くよ」 水銀燈「そう、せっかくこの剣で首を抉られてジャンクになる前に何か一言いい残させてあげようと思ったのに…」 真紅「……早くすればいいわ」 水銀燈「だぁめ、焦らして焦らして最後に抉ってやるのよぉ。ふふっ…」 真紅「…やっぱり、1つ言い残していいわね?」 水銀燈「…何?」 真紅「貴方、変わったわ」 真紅「アリスゲーム以外にもアリスになれる方法があるって聞いた時、無意識かもしれないけれど目に少し希望が宿ってた」 真紅「それからの貴方の攻撃は、鋭いものではあったけれど戸惑いのせいか少し手加減してくれていた気がするのよ」 真紅「もしかしたらと期待を込めて、私は再度言ったわ。貴方と戦いたくないと。だから私はもう一度言うわ」 真紅「…貴方と戦いたくない…これ以上貴方を傷つけたくない」 水銀燈「……、…っ」 水銀燈「……遅いわよ。…さようなら」 真紅「……っ」 ヒュッ 唯「駄目ーーーっ!」 水銀燈「!?」 真紅「!?」 唯「ハァ…ハァ……けほけほっ」 水銀燈「唯…あんたどうしてここに!」 唯「はぁ、ひゅぅ……銀ちゃん! やめようよ、こんな、姉妹で傷つけ合うなんておかしいよ!」 水銀燈「…お父様が望んでいるのよ……何も知らないくせに!」 唯「そのお父様は『アリスゲーム』を望んでたの!? それとも『アリス』を望んでたの!?」 水銀燈「……!」 唯「聞いたよ…アリスゲーム以外にもアリスになる方法はあるんでしょう? なら一緒にその方法を探していこうよ! 私は銀ちゃんと、一緒に過ごしたい!」 水銀燈「……っ…」 タッタッタッ 金糸雀「おーい、皆ぁ」 律「やっ、と追い付いた…ぜ…ひぃ…ふぅ…」 紬「唯ちゃんってば意外と足速いのね…」 翠星石「あっ、真紅! 水銀燈!」 梓「し、真紅! 大丈夫?」 真紅「平気よ…このくらい」 梓「良かった…」 真紅「それより…水銀燈を」 唯「……銀ちゃん」 水銀燈「……ょ」 唯「えっ?」 水銀燈「遅いのよ! もうなにもかも遅いのよぉ!」 水銀燈「今更もうアリスゲームをしなくていいなんて言われて信じる訳ないでしょぉ!? それに私はもう色々なものを壊して来たわ!なのに今になってもう戦いたくないなんて…出来ないのよ! 私にはもう出来ないわぁ! 砕けたブローチはもう元通りにはならないのよ!?私はアリスにならなくちゃ…お父様をこれ以上悲しませてはいけないの!だから早く早くアリスにならなくちゃいけない。アリスゲームに勝たなくてはいけない。なのに急にアリスゲームをしなくていいだなんて…信じられないのよ!もし違ったら? あの道化兎の悪戯で、ただの嘘だったら? そう考えるともう駄目なのよ! だって、もし、信じて裏切られたら私はどうすればいいの?もう裏切られたくない。だから確実な方法をとらなくてはいけないの! …なのに……!」 真紅「水銀燈…」 水銀燈「私は…私は信じきれないのよぉ!」 パアァ… 唯「空が、明るく…?」 真紅「あ…あの光は…!」 7
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水銀燈「…ん…もう、こんな時間か…。」 その日、水銀燈はいつものように、規定の時間に学校へ行かずに惰眠をむさぼっていた。 いつもなら、このぐらいの時間になると薔薇水晶が迎えに来るはずなのだが、どうやら今日は諦めたらしい。 水銀燈「ふぅ…こんなことで済むのなら、始めからインターホンの電源を切っておけばよかったわぁ…♪」 そう言うと、水銀燈は布団をかけなおし、静かに寝息を立て始めた。 しかしその直後、どこからともなくヘリコプターの轟音が辺りに響き渡る。 水銀燈「…うるさいわねぇ…。一体何の宣伝よ…?」 そう、それはただのヘリコプターのはずだった。 頭から布団をかぶり、その轟音に耐える水銀燈。そこへ、窓ガラスの割れる音が室内に響く。 その音に驚いて飛び起きると、そこには薔薇水晶に似た白い服の女性がいた。 水銀燈「誰…!?」 思わず身構える水銀燈。白い服の女性は、微笑みながらこう答えた。 雪華綺晶「初めまして…お姉さま。私は、薔薇水晶の姉…雪華綺晶…。妹の命により、貴女を学校へ連行します…。」 …水銀燈と雪華綺晶…これが、2人の初めての出会いだった。 ローゼン「…というわけで、全員そろったところで皆に紹介するね。この方は、薔薇水晶のお姉さんの『雪華綺晶』君。ちなみに前職では、傭兵の仕事をしていたらしいよ?」 その紹介に、あるものは驚きの声を上げ、あるものは『こいつにはイタズラするのは控えよう』と心に誓った。 ローゼン「じゃあ、早速仕事を…といいたいところなんだけど、まだ君の机が無いんだよね?薔薇水晶君、旧校舎から机を持ってきてあげてくれるかい?」 薔薇水晶「はい、喜んで…!」 姉と一緒に仕事が出来るのがとても嬉しいらしく、薔薇水晶は喜びに満ちた顔で旧校舎へと向かった。 それを確認すると、水銀燈は雪華綺晶にこんなことを言いだした。 水銀燈「…って事は、あなたは私の『後輩』って事よねぇ…?先輩の家の窓ガラスを勝手に割っていいと思ってる訳ぇ?」 雪華綺晶「えっ…!?ご、ごめんなさい!お姉さま…!!きちんと弁償しますから…!!」 その言葉に思わず水銀燈はほくそ笑んだ。 軍隊といえば、やはり体育会系…そして、上下関係は絶対…その予想は見事に当たった。 水銀燈「いいのよぉ…♪元々、私が学校に来なかったのが悪かったんだしぃ…。あ、でも、今日お財布持ってくるの忘れちゃったから、お昼ご飯代貸してくれるぅ?」 …こうして、水銀燈は雪華綺晶にたかり始めた。 薔薇水晶「姉さん、今日は久しぶりに外でご飯食べない…?」 雪華綺晶「…ごめん。お金、無いから…」 学校へ赴任してから1週間…雪華綺晶はお金の工面に苦労していた。 あれからというもの、水銀燈はコーヒー代から架空の香典費用に至るまで、あらゆる面で雪華綺晶にお金を『借り』に来た。 雪華綺晶としては、先輩の頼みを断るわけにもいかず、また妹にカッコ悪いところを見せるわけにもいかずといった悪循環にはまりつつあった。 そんな雪華綺晶の様子を不審に思ったのか、ある日薔薇水晶は雪華綺晶のあとを尾行した。 元々傭兵だっただけに、何度かばれそうにはなったが、ついにその原因を突き止めることに成功した。 水銀燈「ごめんねぇ…急に呼び出したりなんかしちゃって…。実は私、車で人引いちゃって、その示談金に200万ぐらい…いや、100万でいいから貸して欲し…」 薔薇水晶「姉さん…!この人の言っている事は全部嘘だから、騙されちゃダメ…!!」 突然現れた薔薇水晶に少し驚きながらも、水銀燈は落ち着きを取り戻し返答した。 水銀燈「失礼ねぇ…。勝手に嘘つき呼ばわりしないでくれるぅ…?」 薔薇水晶「だって、銀ちゃんの車…傷一つ付いて無いじゃない…!最近、何か姉さんが元気ないと思ったら、こういうことだったのね…!!早く、姉さんに貰ったお金…返してあげて!」 水銀燈「やぁよぅ…毎日ヘリで登校するぐらいだから、お金一杯持ってるんでしょう?それに、お姉ちゃんが決めたことに、妹が口を挟んじゃダメよぉ。さ、行きましょう…雪華綺晶…♪」 雪華綺晶「で…でも…」 雪華綺晶の手を引っ張って、外へ連れ出そうとする水銀燈。その行く手を薔薇水晶が遮った。 薔薇水晶「だめ…。お願いだから、早く返してあげて…!」 水銀燈「…邪魔よ!」 そう言って、水銀燈は薔薇水晶を突き飛ばした。 「うっ…!」っと短く声をあげ、尻餅をつく薔薇水晶。その薔薇水晶に駆け寄ると、雪華綺晶は水銀燈をにらみ、小さくこう呟いた。 雪華綺晶「…ばらしーを、いじめたな…?」 その声を聞き、薔薇水晶は思わず叫んだ。 薔薇水晶「大変…!!銀ちゃん、早く姉さんに謝って…!こうなると、私でも止められないの…!!だから、早く…!!」 水銀燈「ふん…何を言ってるの!?傭兵だか何だか知らないけど、この私にかなうわけ…」 その瞬間、1発の銃声が廊下に響き渡った。水銀燈の輝くような銀色の髪が、何本か地面に落ちる。 水銀燈「…え!?」 雪華綺晶が取り出したもの…それは、デリンジャーと呼ばれる小型の拳銃だった。 再びそれを水銀燈に構えると、雪華綺晶はこう言った。 雪華綺晶「…私はどうなってもいい…。でも、妹に手を出すことだけは絶対に許さない…!!」 薔薇水晶「姉さん、やめて!私なら大丈夫だから!!銀ちゃん…早く!!」 真紅「何!?今の音は一体何なの!?」 発砲音を聞きつけ、続々と人が集まってくる。 その人ごみのせいで、もはや逃げようにも逃げられない状況になった水銀燈は、ついに雪華綺晶に謝罪した。 それは、決して屈しない女…水銀燈が初めて公式の場で人に謝罪した瞬間でもあった。 そう…有栖川学園最凶と謳われた水銀燈が、この屈辱を味あわせてくれた雪華綺晶を斃すためには、少しだけ時間が必要だった…。 心の奥底で、残忍かつ徹底的な復讐を誓う水銀燈…。 こうして、多くの火種を残しながらも、一時的な均衡は学園に訪れた。 そして、幾多の争いを経験するうちに、互いの気心が知れるようになると、両者の関係は良好なものへと変化していった。 …雨降って、地固まる… 二人には、そんな言葉がよく似合っていた。 完
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職員室。 翠星石が、ニヤニヤしながら水銀燈のイスに何かを仕掛けている。 水銀燈のイスには、座布団がありその下に何かを仕掛けたようだ。 どんな反応をするか楽しみですぅ。と、ニヤリと笑う翠星石。 そして、その仕掛けが発動する時が来た。二時間目終了時の休み時間。 授業を終えて、戻ってきた水銀燈が自分のイスに座る。 ブゥウウーーーーー。と、鈍い音が水銀燈を中心として広がる。 水銀燈「え?!」 一体何が起こったのかわからない水銀燈。 一斉に職員室に居た者全ての視線が水銀燈に集まる。 水銀燈を見る全員に「違う、違うのよ!?」と、慌てる水銀燈。 それを見ていた翠星石は、イタズラ成功とニヤソと小さく笑った。 顔を赤くして一人今の音に、違うのよ!? と、言っている水銀燈だったが…… 真紅にポンッと肩に手を当てられそちらを見る。 水銀燈「真紅ぅ! あなたなら分かってくれるわよねぇ?! 今のは違うって!」 ライバルである真紅に、同意を求める水銀燈。其処まで切羽つまっていた。 真紅「大丈夫よ水銀燈」 あぁ、我がライバルはちゃんと分かって…… 真紅「欧米ではゲップが失礼で、今の行為は全然大丈夫だわ」 いなかった。 うわぁーん。と、いつもの水銀燈らしくない声を上げて職員室を後にする水銀燈。 そして、次の時間が始まると、また翠星石だけが職員室に残る。 雛苺もいるのでは? と、思うのだがどうやら何処かに出かけたらしく職員室には居ない。 翠星石は、直ぐに水銀燈のイスから仕掛け「ブーブークッション」を回収する。 そして、次に目をつけたのは真紅のイス。 くんくんクッションの下にブーブークッションを仕掛けてまたニヤソと笑う。 次が楽しみですぅと、やっぱり笑う翠星石。 そして三時間目が終了して、水銀燈は戻ってはこなかったが真紅と他の教師たちは戻ってくる。 そして、真紅が自分のイスに座った瞬間……水銀燈の時よろしく「ブゥウウーーー」と、鈍い音。 真紅「…………」 固まる真紅。やっぱり水銀燈の時と同じく一斉に職員室に居た者から見られる。 しばらく固まっていた真紅だったが、ガタッとイスから立ち上がると顔を真っ赤にして職員室を出て行った。 イッヒッヒッヒと、翠星石は笑う。 そして、四時間目が始まるとやっぱり翠星石以外誰も居なくなる職員室。 教頭ぐらい居てもいいものなのだが、いつもの如く逃げる馬鹿校長と追いかけっこで不在。 素早く真紅のイスから仕掛けを回収し、次はダレのイスにしかけようかなと考え。 自分の親友の顔が浮かぶ。 初心な親友だ、もしこれが炸裂したらどんな反応をするのかとニヤリと笑う。 そしてすぐさま蒼星石のイスに仕掛けを仕掛けるが 「楽しそうなのだわ?」 翠星石「そりゃ楽しいですよ。このイタズラが成功した時の嬉しさといったら」 「へぇ~詳しく教えて欲しいわねぇ~その嬉しさ」 「僕もちょっとしりたいかなぁ?」 ピタッと、翠星石の動きが止まる。今私に話しかけたのは誰? だわ? ねぇ~? 僕? ギギギッと、錆びきれた機械の様に首だけを声のした方に回す。 翠星石「………………」 鬼が三人居た。 気のせいか、目がかなり光ってる真紅。 心なしか、その美しい銀色の長髪が、逆立ち動いているように見える水銀燈。 さわやかな笑みを浮かべているのに、なぜか黒い蒼星石。 そんな三人の共通点は、ズゴゴゴゴと音など聞こえないはずなのに何故か聞こえる威圧感。 やばい。と、直感的にそう思う翠星石は行動に出た。 翠星石「三十六計逃げるにしかずですぅ!」 と、我が愛すべき馬鹿校長の特技を使わせてもらう。つまり逃亡。 しかし、その逃亡は失敗に終わる。 いつの間にか翠星石の前に移動していた蒼星石によって。 翠星石「はわわわわわ」 そして、後ろからガシッと肩をつかまれる翠星石。 真紅「さぁ」 水銀燈「ちょっと」 蒼星石「逝こうか」 ズルズルと引きずられていく翠星石。 翠星石「私がわるかったですぅーーー。やめて、やめ、いぃぃいいいいやぁああーーーー!!!!」 翠星石の絶叫が、校舎に響いた。 今回の教訓。 自業自得、因果応報。
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制服のデザイン仮 本編は春~夏にかけてなので、制服デザインを2パターン用意する必要がある 春=ブレザー 夏=半袖 基準は実際に存在する学校の制服をアレンジして使う手法で考える 半袖については某エロゲーのアレンジ予定 リボンやネクタイの設定 学年ごとにリボンとネクタイの色が変わるという設定 1学年=赤色 2学年=黄色 3学年=青色 リアルっぽくするために? 男と女で全然違う制服みたいなものを無くす 乳袋は描かない 肩パッドはリアル並みで、装飾品は適当に? でも何もないのは困る スカートふりふりにすればいいんじゃね? ブレザーにワンポイントとかあると良いと思うよ知らんけど 装飾品は適当に?チョーカーとかブレスレットとか
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お題 『サボる生徒 サボる水銀燈と遭遇』 男子A「はぁ…つまんねー…」 持っていたゲーム機のスイッチを切ると、誰に言うわけでもなくその生徒はそう呟いた。 いつもなら、今頃は学校にいなければいけない時間…。しかし、彼にはどうしても行く気が起きなかった。 男子A「でも…これじゃ、学校にいた時と変わらないな…。何か、面白いこと…」 そう言うと、その生徒は行くあてもなく街をさ迷い、やがて駅へと到着した。 そして、そこに自転車を置き、どこに行こうかと路線図を眺めていた時、不意にその肩を叩かれた。 驚いて後ろを振り返ると、その頬に誰かの指が突き刺さった。 ?「ふふ…見ぃつけた♪」 その人の名は、水銀燈…彼女は、この生徒が通う学校で保健体育を担当する教師だった。 水銀燈「…で、そんな暗ぁい顔して、どこに行こうとしてたの?樹海?東尋坊?」 男子A「い、いや!自殺なんかしませんって!!ちなみに先生は…?」 水銀燈「んー?天気がいいから、お買い物よぉ?じゃ、ばいばぁい♪」 そう言って、悠然とその場を立ち去る彼女。その様子を見て、彼は慌ててこう尋ねた。 男子A「え!?他には何も聞かないんですか!?『何で学校に行かないの?』とか…。」 水銀燈「…だって、学校をサボる理由なんて2つしかないじゃない。学校がつまらないか、それより面白いものがあるかのね。…ま、その顔からすると、あなたは前者みたいねぇ…。」 そう言うと彼女は少し考え、静かにこう言った。 水銀燈「そうね…そんなにつまらないのなら、1日だけ楽しい思いさせてあげましょうか?」 男子A「え?」 水銀燈「今日1日だけ、デートしてあげる♪その代わり、荷物とかちゃんと持つのよぉ?」 そう言うと、水銀燈は生徒の手を引き、改札へと歩き出した。 水銀燈「ねぇ、こっちとこっち…どっちが似合うと思う?」 男子A「は…はぁ…。どっちも似合うと思いますが…」 そこは、その生徒にとって全く場違いな場所だった。 商品を手に持ち、それを体に当てて判断を仰ぐ水銀燈に生徒は目のやり場に困っていた。 なぜならそこは、渋谷109内のランジェリーショップ… そんな生徒の様子に彼女は意地悪く笑い、そして何度も『質問攻め』にした。 そしてそれに飽きると、2人は東急百貨店へと歩を進め、店内を物色し始めた。 水銀燈「どう?少しは気分晴れたぁ?」 レジで会計を済ませながら、そう質問する水銀燈。それに対し、生徒のほうは浮かない顔でこう答えた。 男子A「はい…でも、明日からまた学校に行かなきゃいけないと思うと…だって学校ってつまらないじゃないですか。何か、毎日同じことばっかりの繰り返しだし…」 水銀燈「んー?学校なんて、元々つまらない所よぉ?勉強するところなんだから。それをどう面白くするかが、腕の見せ所なんじゃなぁい?」 キョトンとした様子でそれを聞く生徒に、水銀燈は続けてこう言った。 水銀燈「…つまり、与えられるのを待ってるだけじゃ駄目って事よぉ。つまんないと思うのなら、自分で行動を起こしなさぁい。よく言うでしょう?『神は自らを助けるものを助ける』ってね…。」 男子A「そっか…そうですよね…。自分で行動を…か。」 かみ締めるように、その言葉をつぶやく生徒。 それを見て、水銀燈は艶っぽいしぐさで微笑みながらこう言った。 水銀燈「ふふ…じゃあ次は実践問題よぉ?今度は、あなたが私をリードする番…。ホテル街も近いしぃ…さっき買った下着、実際に見てみたいと思わなぁい?」 男子A「え!?いや…いいんですか!?俺は一向に構わ…痛っ!!」 水銀燈「なーに本気にしてるのよぉ…。冗談に決まってるでしょう?ほら、お子様はさっさと家に帰りなさぁい。」 その言動に頭をさすりながら、先ほどのお礼を言ってその場を立ち去る生徒。 それを見ながら、彼女は小さくこう呟いた。 水銀燈「…さて、私はどこに行きましょうか…。下北か、原宿か、それとももう少しここにいるか…」 そんな答えのない問いかけに対し、真後ろの人物はこう答えた。 「学校でしょう…?銀ちゃん…!?」 と。 そして、その人物に今日買ったものを取り上げられると、水銀燈も彼女が本来いなければいけない場所へと帰っていった。 …心底、嫌そうな顔をしながら…。 完
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昼休みの職員室。 水銀燈「楽しみだわぁ~♪ 早く仕事終わらないかな~♪」 真紅「やけに楽しそうね、水銀燈先生。」 水銀燈「だってぇ~、今日はアレの発売日~♪」 真紅「アレ・・・?アレってなんの事?」 水銀燈「コレよぉ~♪」 「Rozen Maiden duellwalzer」 真紅「あら・・・なぜ楽しみにしているの?」 水銀燈「あらぁ?真紅先生知らないのぉ? 実はね・・・」 真紅「・・・! い、急いで買いに行くのだわ!」 水銀燈「・・・真紅先生、行っちゃった・・・授業、どうするのかしらぁ?」 ラプラス「どうしました?水銀燈先生。」 水銀燈「えぇ、実は真紅先生が授業放って外出を・・・」 ラプラス「ふむ、で、その原因は?」 水銀燈「えぇ、実は今日とあるゲームの発売日なんですが、その内容を聞いた途端に・・・」 ラプラス「もしかして、コレですか?」 そう言いながらduelllwalzerを取り出すラプラス。 水銀燈「教頭・・・もう買ったの?」 ラプラス「えぇ、だって、くんくんの・・・(*ノノ*)」 そう、実はラプラス、午前中を放ってまで買いに行っていたのである。 その間、ローゼンが馬鹿なことをしていたのはまた別のお話。
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やわらかい月明かりに照らされたテラスで想いふける。 こんなにまん丸なお月様を見るにはまた一ヶ月待たなくてはいけない。 ドールにとって一月など一本の映画を見るくらいの時の流れでしかない。 「私って案外おバカさんなのかしら・・・・」 ふと思い出していた。妹と戦い、ローザミスティカを奪ったこと。 自分は間違っていない。お父様が望んだアリスを目指すために舞台に上がっただけだ。 だけど何故あの涙を見て心が痛むのであろう。こんなに苦しいのだろうか。 「一人でなーにやってるですか?水銀燈」 この子の涙を見て以来戦えなくなった。 お父様がアリスを求めているのに戦いとなると身体が動かなくなる。 「翠星石は何故私と一緒にいるの?私は一度蒼星石のローザミスティカを奪ったのよ」 ほんのわずか殺気を込めて言い放つ。 「まぁ、確かにお前は悪い子ですぅ。過去に蒼星石のローザミスティカを奪ったのも事実ですが・・・・」 「一体どうしたですか?過去の後悔に苛まれて慰めて欲しくなったですか」 翠星石には暖簾に腕押し状態で軽くいなされる。 「な、何をいってるの。バカじゃない?普通ならそんな相手にこうやって声を掛けることもしないわぁ!」 「嫌いになって縁を切るのが普通でしょ!?」 少し声を荒げて水銀燈は静寂に包まれるテラスに自らの嘆きを響かせた。 「水銀燈、お前は翠星石たちに嫌いになって欲しいですか?」 「・・・・・・・・」 静寂の中、ぽつりぽつりと翠星石が語り始める。 水銀燈はうつむいて沈黙してしまった。 「翠星石はいやですぅ。いくらお前が悪い子であっても、もう目の前で姉妹を失うのはいやですぅ・・・・」 「ただそれだけですぅ・・・・。だから、お前ももう嫌いになれだなんていうなです!!」 ふわっと翠星石の優しい良いにおいが水銀燈の鼻をくすぐる。 逃がさないとばかりに翠星石は水銀燈を抱きしめた。 「あっ、ななな何するのよぅ」 「まったく、お前みたいな悪い子はこうですぅ!!」 ちゅっちゅと翠星石が水銀燈の唇を奪う。 「・・・・んふぅ・・・・あ・・・・ん・・・・」 水銀燈の唇を食べるかの用に翠星石は自分の唇をはむはむと動かした。 振り払って逃げるという考えとは裏腹に次第に水銀燈の肩の力が抜けてくる。 それに気づいた翠星石は水銀燈の唇を割って舌を絡ませる。 「んっ・・・・はぁ・・・・んん」 観念したのか水銀燈は全身の力が抜けてしまった。 もう翠星石のなすがままになる。 「んふぅ・・・・水銀燈、ミルクティー飲んできたですね。良い香りがするですぅ」 お互い息が続かないために一度顔を離す。 水銀燈は翠星石のそのセリフに顔を赤くしてそっぽを向いた。 「かわいいやつですぅ~♪」 「翠星石、水銀燈?ここにいるかな。お茶持ってきたよ」 トレーを抱えた蒼星石がやってくる。お茶セットとクッキーをみんなで楽しむために持ってきてくれたようだ。 「あれ、随分と楽しそうなことしてるね」 テラスに設置されたテーブルにトレイを載せながら声を掛ける。 カップに紅茶を注ぎながら妖艶に水銀燈を見下ろした。 その視線がたまらなくなり、水銀燈は目を伏せる。 「実はかくかくしかじか・・・・なんですぅ」 「へぇ、水銀燈はかわいいねぇ。本当に君は純粋で無垢な優しいお姉ちゃんだよ」 きゅっと水銀燈を後ろから抱きしめてあげる。 ふわっと香るにおいがとても心地よかった。 抱きしめたついでに耳をはむっと甘噛み。 「ひゃっ!!やっ、蒼星石・・・・くすぐったい・・・・」 「翠星石もやるですぅ。・・・・はむはむ」 「んんっ!!二人でしたらいやよぉ・・・・」 「いつまでも過去に縛られてはいけない。僕たちは姉妹なんだから仲良くしよう?」 耳を弄びながら水銀燈を諭す。 水銀燈は耳に息がかかるたびに身体をピクピク反応させ悶えていた。 「僕はこうしてここに帰ってこられたんだから」 蒼星石はカップの紅茶を少し口に含む。 口に含んだまま水銀燈に深い深い口付けをした。 流れ込んでくる香り高い紅茶をコクコクと喉を鳴らして受け入れる。 水銀燈の口の端から零れた飲みきれなかった雫を翠星石が舌でペロリと舐めて取っている。 月明かりに照らされて・・・・三人は時を忘れてお互いを求め合うのであった。 「や~ん、水銀燈が妹二人に攻められてるわ~。・・・・かわいい」 木陰よりデジタルビデオカメラ片手にめぐ眺めている。 「フフ、翠星石ちゃんも蒼星石ちゃんも結構大胆ね~」 最近盗撮仲間になったのりも一緒に三人の様子を見守っていた。 後日、ドールの三人はこの映像を見せられ内緒にする代わりにめぐとのりにはむはむされたとか。 おしまい
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ある青空のこと・・・真紅が校庭で花を見ていて、職員室に戻る時の事・・・。 廊下の途中で水銀燈と、挨拶してすれ違った時に、肩がぶつかった。普段なら・・・・ 水銀燈「ちょっと、痛いじゃないの~まったく、まな板は困ったものねぇ~」 と、真紅と水銀燈の喧嘩は始まるのだか・・・・・・今日だけは違った。 水銀燈「あら、ごめんなさい」 真紅「え?」 水銀燈「今、肩がぶつかったでしょ。ごめんなさい・・・・注意しなくって・・・・・・」 真紅「へ?・・・・あ・・・・・うん・・・・」 水銀燈「痛くなかった?怪我したら、可愛い身体がダメになるわよ」 真紅「・・・・・え?・・・・え!?なんで、あなたに親切されるのよ!」 水銀燈「なんでって・・・・・・だって、私たち友達でしょ?」 真紅「・・・・・・・・・・・・・・」 と今日の事件は始まった。 スダダダダダダーーーーーーーー!!がばたん!! 真紅「校長~~~~~~~~~~~!!」 ローゼン「ん?(ガンプラのMGアッガイを作っています)」 真紅「アレは酷いわ!貴方のせいよ!!アレはあんまりだわ!あんまりなのだわ!!」 ローゼン「え・・・・・・・・・っと、話を最初から話してくれる?」 真紅「かくかく、じかじか!!」 ローゼン「あははは~それは何かの間違えだよ~」 真紅「見間違えますか!あんな異様なもの!!」 ローゼン「・・・・じゃぁ・・・・・・・確認してみるかな」 が、ローゼンと真紅の見た、水銀燈は・・・・・飼育小屋のウサギに、餌を。花壇に水をやったりして、今まで見せた事も無い姿を見せていた。 真紅「ねぇ!?変でしょ?」 ローゼン「確かに変だ。う~ん。熱があるのかな?それとも、変な物でも食べたのかな?」 真紅「そうなら、もう手遅れよ!」 その時、真紅の後ろから雛苺達がやってきた。 蒼星石「あの・・・・・校長。言い難いのですが・・・・・水銀燈先生を元に戻してくれませんか?」 翠星石「さっさと戻しやがれですぅ~」 雛苺「水銀燈こわいの~」 金糸雀「戻して欲しいのかしら」 薔薇水晶「銀ちゃん・・・・・怖い。戻して・・・・・」 雪華綺晶「お腹すいた・・・・・・」 ラプラス「教員を玩具にしないで下さい!馬鹿校長!!」 ローゼン「だからって!俺のせいにしないでよ~(涙)」 数分後 蒼星石「なら、本人に聞いてみよう?」 一同「そうだね」 一行は水銀燈のところに寄ってみた。 翠星石「水銀燈!おめぇが変だから、心配しに来てやったですぅ」 水銀燈「変?僕が??」 一同「変だーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」 雛苺「うわぁ~~~ん!水銀燈が壊れたなの~」 ラプラス「早く病院に連れて行かないと!!」 蒼星石「うわぁ!薔薇水晶先生と雪華綺晶先生が、失神したー!!」 真紅「黙りなさい!!混乱する一方よ!」 さらに数分後・・・・・・ 真紅「で、一体何かあったの?」 水銀燈「?何って、何が?」 蒼星石「どうして、今日は気分一新なのかな?」 水銀燈「う~~~んとね、え~~~~っとね・・・・・・覚えてないわ。うわはははは~~」 翠星石「さっさと思い出しやがれですぅ~!思い出さないと、その胸を掴むですぅよ~」 蒼星石「翠星石・・・・下品だよ」 水銀燈「あ~!思い出し~あのね・・・・・・・」 数時間前 水銀燈が校長室のガンプラを綺麗に並べて置いていたときの事 水銀燈「まったく・・・・・何で私が、校長のガンプラを並べなちゃいけないのよ~!このデブ!!」 と言い、HGUCのジ・Oを投げたら・・・・・・・・ 水銀燈「でね、こう・・・・・パァ―って、光ったの~気付いたら、気分が気持ちいの~」 薔薇水晶「Z・・・・・・・劾をこえて?」 雛苺「じゃー次は、アニメじゃないの~」 翠星石「ガン○ムネタじゃないですぅ~!!」 ラプラス「まぁ・・・・・・私たちに、害を与えるつもりがなければ、ほっといても良いでしょう。」 真紅「教頭!?」 ローゼン「そうだね。問題なければ、全て良し」 真紅「馬鹿校長!?」 雛苺「職員室で、うにゅーを食べるの~」 真紅「雛苺!」 金糸雀「私も苺大福を食べるのかしら~」 真紅「金糸雀!」 薔薇水晶「授業に遅れる・・・・・」 雪華綺晶「食べ物・・・・・無いのかな?」 真紅「二人とも!?」 と皆。職員室や教室に向かったのだか・・・・・・・・最後の二人だけ遅れ、真紅に掴まれた。 真紅「ねぇ・・・・・・・二人とも、私を見捨てないよね・・・・・?一緒に水銀燈を元に戻してくれるよね」 蒼星石「うっ・・・・・・・・」 翠星石「い・・・・いや・・・・・・早く教室に戻らないと、チビたちか・・・・・・」 真紅「私たち・・・・友達よね?親友よね?」 蒼星石「(滝汗)うっ・・・・・・確かに僕達は友達であり、親友だけど・・・・・・」 翠星石「(滝汗)今回ばかりは・・・・・・・」 真紅「断る気?私は一番頼れるあなた達に頼んでるのよ!」 蒼星石「だけど・・・・・・・」 真紅「お礼として、私の紅茶淹れ係にしてあげるわ!」 翠星石「ものすごーーーーーく、嫌ですぅ」 真紅「じゃぁ・・・・・・この、くんくんの人形をあげるわ!」 蒼星石「持ってるからいいよ。」 真紅「それなら、あなた達が困ってる時に、力を貸すわ!」 蒼星石「今困ってるんだけど・・・・・・・・・」 真紅「・・・・・・・・・・・・・・」 二人「・・・・・・・・・・・・・・」 真紅「・・・・・・・・・・・・・・」 二人「・・・・・・・・・・・・・・」 真紅「・・・・・・・・・・・・・・」 二人「・・・・・・・・・・・・・・」 真紅「・・・・・・・・・・・・・・・・vv」(目からキラキラ光線) 二人「分かりました・・・・・・だからって、その光線は止めて」 こうして、2人は無理矢理協力させられた。 蒼星石「ところで、真紅。どうして、水銀燈を元に戻したいの?」 真紅「う・・・・・・・・いや・・・・その」 翠星石「それと、どうやって元に戻すのですぅ?」 真紅「(蒼星石の話を無視した)簡単よ!水銀燈の邪心を探すのよ!そして、中に入れる」 翠星石「それはそれで、厄介ですぅ・・・・・」 蒼星石「邪心って・・・・・見つけられるの?」 真紅「その事は本人に聞くまでよ!」 と言って、水銀燈に聞いてみた 真紅「さぁ!水銀燈!!貴方の邪心は何処へ行った!?」 水銀燈「僕、知らないよ~ハハハハ~~~~」 真紅「・・・・・・・・」 翠星石「・・・・・・変わったって言うより、雛苺並みの頭脳になっているですぅ」 蒼星石「じゃ・・・・・・変な雲や黒い霧みたいな、変なの見なかった?」 水銀燈「う~~~~~~~~ん。ああ~思い出した。けど、お兄ちゃん(蒼星石)がキスしてくれたら、話すよ~」 蒼星石「・・・・・・・・・・・・・・・へ?」 予想外の答えに、戸惑う蒼星石。普段なら、それを止めようと翠星石達だったのだが・・・・・・ 真紅「蒼星石!やりなさい!!」 翠星石「そうですぅ!ここは、水銀燈の言うとおりにするですぅ」 蒼星石「え・・・・・・・マジすか?」 二人「マジです」 蒼星石「・・・・・・・・・・・」 更なる予想外の答えに、蒼星石は人生初めて、困った。今までは、生徒達から「付き合って下さい」や「デートして下さい!」など言われてきたのだか、今回は仕事仲間に「キスして~」と言われ、そして「やりなさい!!」と言われたから・・・・・・ 水銀燈「ねぇ~早くしてよ~~」 翠星石「頑張るんですぅ~蒼星石!!」 真紅「早くやりなさい!」 蒼星石「・・・・・(大粒の涙を流す)・・・分かった・・・・・・(水銀燈にキスをする)」 その後、”ばったん”と大きい音を立てながら、蒼星石は真っ白になり、倒れた。 真紅「さぁ!邪心は何処へ行ったの!?」 水銀燈「あっち。」 水銀燈の指が指した方向は、校長室だった。それを知った真紅は、ものすごいスピードで走っていった。翠星石は、蒼星石と水銀燈のところに残った。 (正確に言えば、忘れ去られたと言う) 校長のガンプラの置き部屋に入っていった、真紅。目の前には、HGUCサイコガンダムに乗り移った、水銀燈の邪心。 サイコ銀燈「よく来たわ・・・・・・うごっー!」 本当は「よく来たわね、まな板真紅」っと言うつもりだったのだか、先手必勝で、ぶん殴る真紅。ある意味教師じゃない。 真紅「さぁー早く元の身体に、戻りなさい!」 ボコボコ殴る真紅。ボコボコにされるサイコ銀燈。血は出ないが、パーツが砕けていった。 サイコ銀燈「・・・・・ちょっ・・・・・・ガ○ダ・・・・ムは角が・・・命な・・・・・・の・・・・・うぐっ」 それでも殴り続ける、真紅。それをかるーく、1時間はやっていたと言う。 その1時間後。殴り疲れたかのように、止める真紅。ボコボコになったサイコ銀燈。そのサイコ銀燈はある事を言った。 サイコ銀燈「あんた・・・・・・どうして、元に戻したいの?私はいつも、あんたに貧乳って、言っているのだぞ?」 真紅「確かにそうだけど・・・・貴方忘れたの?新人だった私に優しくしてくれたのが、水銀燈。貴方よ・・・・・・・」 サイコ銀燈「・・・・・・・・・・・あ」 サイコ銀燈は、数年前の事を思い出す。 数年前の4月・・・・まだ翠星石や雛苺達が居なかった頃の私立有栖学園 ローゼン「と、言う訳で今年から教師になった」 真紅「し・・・・・真紅です。よ・・・・よろ・・しく・・・・お・・・・・・お願いします・・・・」 初めてのせいか、緊張している真紅。今では考えられないです。 ローゼン「さて、早速だけど君は・・・・・・A組のクラスの副担任になってもらうね~」 真紅「え・・・・・・・副担任ですが?」 いきなり副担任の任に就く真紅・・・・・・・その時一人の女性が話しかけてきた。 水銀燈「あなた、緊張しなくっても、いいのよ~」 真紅「あなたは?」 水銀燈「私、今年のA組の担任、水銀燈よ。これから、頑張りましょう。真紅先生。」 真紅「は、はい!」 水銀燈「あーそれと、校長。ラプラス教頭がさっき探していましたよ~「あの馬鹿は何処だぁぁぁ~~~~!!」って」 ローゼン「(大汗)ハハハハハハ~~~~~さらば!!」 真紅「校長先生って、変わっているんですね・・・・・」 水銀燈「顔は良くっても、頭は悪からね・・・・・教頭は、逆に顔が悪いけど・・・・」 真紅「?」 水銀燈「そんなことより、さぁー教室に行くわよ~可愛い生徒が待っているわ~」 真紅「はい!!」 それから、二人は、仲良くやってきた・・・・・教頭と一緒に校長の捕獲の仕事。生徒を巻き込んだ、ヤクルト派と紅茶派や巨乳派と貧乳派に分かれた対決(未だにやっているけど・・・・)それでも2人は、楽しい日々が続いた。 けど、ある日の事・・・・・・・ 生徒の1人が他校の不良に絡まれた時の事。その場に居た真紅は、助けに入った。しかし、真紅は生徒を守る為に、不良に力一杯殴ってしまった。その時、不良は頭を強打し、血を流しながら倒れてしまった。 その事が教育委員会に知られてしまい。ここ数日間、真紅は学園に来られなくなった。 暗い部屋の中。その時の真紅は泣きながら頭の中に、ある二文字が浮かんだ・・・・・ 「退職」と言う言葉が・・・・・・・ 真紅「私に・・・・・・・教師は合わなかったのかしら・・・・・・・」 その暗い部屋の中に光が差した・・・・真紅の目の前に水銀燈が立っていた。最初は幻か?と思った。けど水銀燈は真紅に・・・・・・ 水銀燈「まったく・・・・・・あんた、よく暗い部屋に居られるわねー早く学園に行くわよ!支度しなさい!!生徒が待っているわよ」 っと、言った。他の教員達は「教師の恥」「よく、あんな子が教師になれたものね」など、小言を言われてきた真紅。けど水銀燈の言葉は何事も無かったかのように、言ってきた。 真紅「け・・・・けど、私は・・・・・不良とは言え・・・・・他校の生徒を殴り・・・・怪我をさせたわ・・・・・・」 水銀燈「あん!?んなこと、関係ないわ!!アレは自分の生徒を守る為の正当防衛よ!!」 真紅「し・・・・・・しかし・・・・・・・・」 水銀燈「うだうだ言っているから、胸がいつまでも、貧乳なのよ!!」 真紅「(ぴき)それは関係ないわ!」 水銀燈「怒る元気があるなら、今から行くわよ!!」 真紅「けど私、教師を辞めるつもりです!!だから・・・・・・」 その時、ビシッ!っと、音がした。それは水銀燈が真紅の頬にビンタした音だ。 水銀燈「あんた、もう一回言ってみなさい!私の嫌いな言葉は、辞めるって言葉よ!!特に一人前じゃない奴が言うと、もっと嫌いよ!!良い、悔しかったら、辞めない事ね。分かった?貧乳真紅!?」 真紅「う・・・・・・・・・・くっ」 と、泣きながら、飛び出してしまった真紅。そして・・・・・ 水銀燈「ひっ・・・・く・・・・・真紅の・・・・・ばか・・・・」 その水銀燈も泣いていた・・・・ 翌日、真紅は迷いが合った。そして校長室に向かった・・・・・その手には退職届を持って・・・・・・・ ローゼン「え~本当に辞めちゃうの~?真紅ちゃん??」 真紅「はい・・・・私みたいな者が教師と言う職は、向いていませんでした。」 ローゼン「う~ん。惜しいなぁー。君みたいな、可愛い子が居なくなるなんて・・・・・・銀ちゃんもそうだけど~」 真紅「銀?もしかして、水銀燈先生も!?」 ローゼン「うん、君が来る前ね。「彼女の責任は、自分の責任だ」って言って、出て行っちゃった。」 真紅「!!!!」 凄いスピードで走り出して水銀燈を探しに行った。 水銀燈は近所の公園で見つけた。 真紅「水銀燈先生!」 水銀燈「・・・・真紅、何か用?それに・・・・私はもう・・・教師じゃ・・・・」 その水銀燈の目に映ったものは、膝まつく真紅の姿。 真紅「お願いです!!もう一度、私と一緒に教師になって下さい!!お願いです」 水銀燈「・・・・・・・・・・・真紅」 真紅のそばに歩く、水銀燈。水銀燈は真紅の顔を優しく触った。 水銀燈「分かった・・・・・・・・泣かないで、可愛い顔がダメになっちゃうわよ。」 真紅「本当ですか!?」 水銀燈「けど、私にお願いするのはこれだけよ。いい?」 真紅「はい!!」 校長室 二人「もう一度お願いします!!」 ローゼン「本当にやり直したいなら、さっきの退職届は無しにするよ。いい?」 二人「はい!!」 ローゼン「ふふふ・・・・じゃーもう一回、A組お願いね~」 二人「分かりました!!」 そして、2人は校長室を後にした ラプラス「で、どうやって教育委員会に言うのです?」 ローゼン「う~ん。いつものの、アレでいこうかな~良い?教頭」 ラプラス「構いませんが・・・・私からの条件として、貴方が1週間。真面目に仕事をやってくれれば、良いです。」 ローゼン「う~ん・・・・・・しょうがない。可愛い教員の為だー!やるぞー!!」 ラプラス「(その前から、やれよ!!)」 と・・・・どう言う訳か、真紅がやった事は正当防衛と決定になり、退職は無かった事となった。それから・・・・・二人以外の先生は辞める事が多くなったので、代わりに翠星石や薔薇水晶達がやってきた。 で、現在 真紅「だから・・・・・・・あんなの彼女じゃないわ」 サイコ銀燈「・・・・・・・・・・分かったわ。貴方のお願い聞くのって、これで2回目ね」 真紅「え?」 サイコ銀燈「戻るわ。元の身体に・・・・・・」 真紅「・・・・・・・ありがとう」 数時間後。邪心は元の身体に戻った。 水銀燈「う・・・・・・・うん?ここ、何処よ?」 真紅「水銀燈~~~~~!!」(抱きつく) 水銀燈「ちょ・・・っと、真紅・・・・何するのよ!?痛いじゃない」 真紅「水銀燈~~~~~~~そのままの貴方が、一番よ」 水銀燈「はっ!?何言ってるのよ・・・・・・・・全く、この子は・・・・・・」 と次の日から、普段通りの水銀燈の姿があった。それと・・・・ 蒼星石「あはははは・・・・・ぼ・・・僕のファーストキスが・・・・・ハハハハハ・・・・・・」 とファーストキスを奪われた、蒼星石は2週間寝込んでいたと言う・・・・・・・・
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重なる右手と左手からの続き 真紅が不安げに水銀燈を見上げる。 「大丈夫なの?この時期は料金高いんじゃないの?」 水銀燈はニヤリと笑うとメンバーズカードを所定の位置に差し込んだ。 「この日の為に誕生日を12月24日に登録しといたのよぉ」 確かにクリスマスイブに利用するといつもより料金取られたりする。 しかし、誕生日に利用すると割引できたりするのも事実だ。 この情報は店舗によって違うので行くときは、事前にしっかりチェックしていきましょう。 水銀燈はテレビを付けて、画面に表示される料金をチェックするとリモコンを置いて、真紅を近くに引き寄せた。 そのまま強く抱きしめ、真紅の温もりを全身に染み込ませる。 真紅の顎を掬い、ゆっくりと口付けた。 「やっと二人っきりねぇ……」 イルミネーションは確かに綺麗だったし、真紅と久々にゆっくりデートできた。しかし、それだけでは足らないのも事実。 真紅もおずおずと言った感じで水銀燈の背中に手を回す。 備え付けの大きなベッドに腰かけると、二人でプレゼントの交換を始める。 勘のいい人はもうお気づきだろう。そう、ここはラブホテル。 ──重なる右手と左手と唇 とりあえず、とお互いにプレゼントを相手に手渡す。 「開けていい?」 と先に尋ねたのは水銀燈。言いながらもう手はリボンを外している。 黒を貴重とした光沢のある紙袋に真っ白のリボンがかけられている。 リボンを外して、中から丁寧に包装されたものを取り出す。 「わ、綺麗……」 中に入っていたのは腕時計。ベルトが薔薇をモチーフとしてシルバーの鎖でできている。 少しアンティークっぽくもある。 「貴女、時計ないって言ってたから。試験で使えるように」 入試では携帯を時計代わりに使うことは禁じられている。また、壁時計がないところも多い。 その為、腕時計を持参しなければならない。その内、買わねばと思っていたのだ。 「ありがとぉ。これなら絶対受かるわぁ」 真紅の頭を抱きしめてツムジにキスを贈る。 「ね、真紅も開けてみてぇ?」 そう言うと真紅も箱に手をかける。リボンでなく透明のテープで止めてあるためくるくるときっかけ探している。 あった、と呟きながら真紅はそこから丁寧に紙を破らないように開けている。 「あら……」 中に入っていたのは薄いオレンジを貴重に紅の薔薇が小さく描かれたティーカップ。 「貴女なら何個も持ってる気がしたんだけど、どうしてもコレに惹かれちゃってぇ……」 「大事に使わせてもらうわ。ありがとう」 割れないように再び丁寧に包み直しながら真紅はニコリと笑った。 「お風呂沸かしてくるわぁ」 と水銀燈が風呂場に向かった。 その間に真紅は水銀燈にあげた時計も包み直してやる。 「真紅……」 水銀燈は後ろからぎゅ、と真紅を強く抱きながら名を呼ぶ。 その声には今までなかった熱っぽさが含まれている。 「すいぎんと、……」 振り向きながら水銀燈の名を呼んだが、不自然にそこで切れたのは唇を塞がれたから。 ちゅ、と音をたてながら顔中を啄まれ、その擽ったさに思わず真紅は笑みを溢した。 「ふふ、……も、擽った……ぁ」 ペロリと促されるように唇を舐められ、それに誘われて舌を出すと甘く吸われた。 互いの体温を生で感じられる。それだけで体の奥底がじわりと熱くなるのが分かる。 いつの間にか真紅はベッドに押し倒され、首筋を水銀燈に愛されていた。 それだけでもう自分の呼吸が早くなるのが分かった。 目を開けると自分を強く見つめる水銀燈と視線があって、それだけで心臓がきゅ、と締まる。 水銀燈が自分を強く求めてるのだ、と実感してしまう。 真紅の両足を割って、水銀燈がそこに位置すると、ねっとりとしたキスを贈る。 服の上から申し訳程度に膨らんでいる真紅の胸を優しく揉んでやる。 「っぁ……ん、」 真紅のその甘い声を聞いただけでぞくぞくと背中が震えた。 もっと聞きたい。もっと言わせたい。もっと、自分だけに。 久々の行為だからだろうか。どちらともいつもより興奮しているのを感じた。 真紅の黒いTシャツを捲りあげると、赤を貴重とした白の薔薇刺繍がの少しついた愛らしい下着が見えた。 「可愛い……」 耳元でそう呟いてやるとそれだけで真紅はひくりと体を震わせた。 肩口を赤い跡を残しながら啄み、背中に手を回すと背中を少し浮かせてくれる。 ツーホックを器用に片手で水銀燈は外した。最近、この作業にも慣れてきた。 締め付けがとたんになくなったことで不安になったらしい真紅は、取れそうな下着を手のひらで押さえる。 「大丈夫ぅ……綺麗だからぁ」 落ち着けるように真紅の耳元で水銀燈は呟き、肩紐をゆっくりと滑らせる。 真紅はまだ不安そうだったが、力を抜くと素肌を水銀燈に晒した。 雪のように白い肌が薄くピンクに染まってる姿はひどく官能的に水銀燈の目に写った。 「いつ見ても綺麗……」 独り言のように呟かれた水銀燈の声に、また心臓がぎゅと締めつけられた。 その時、ピピピ、と電子音が響き、風呂が沸いたのを知らせる。 「先に入るぅ?それとも後ぉ?」 「それは別々という前提よね?」 「まさか」 心外だ、と言うように水銀燈は目を丸くした。 「……先に入って待ってるわ」 半ば諦めたように溜め息をつきながら、真紅は呟いた。 「行ってらっしゃぁい」 ニコリと笑った水銀燈を不信に思いながらも真紅は脱衣場に向かった。 真紅の姿が完全に見えなくなると、水銀燈はその笑顔をニヤリ、に変えた。 一文字違うだけでだいぶ違うのだ。 水銀燈に肌を晒すのを恥ずかしがる真紅はいつも先に入って後に出る。それは予想済みなのだ。 「さぁて、今の内に準備、準備ぃ」 鼻唄でも歌いってしまいそうなほど上機嫌な水銀燈のことなど、真紅は知る由もない。 一方、真紅は彼女好みの熱めの湯に浸かっていた。この水銀燈を待つ間がなんとも恥ずかしい。 その内、パチリと浴室の電気が消えた。それと同時に浴槽に内蔵されている七色のライトが淡く点灯した。 なんともそれらしい装飾だが、それが案外綺麗だったりするのだ。 ガタン、と浴室の扉が鳴った。真紅はいつも扉に背を向ける形で座っている。 「ふぅ……暖かいわねぇ」 かけ湯をした水銀燈が真紅の後ろに入ったと同時に真紅を抱きしめる。 「ね、真紅」 「えぇ」 恥ずかしいのは本当だが、こうやって二人でくっつくのが好きなのも本当なのだ。 「あ、これ入れていい?」 備え付けの入浴剤に目を止めると水銀燈は嬉々として聞いてくる。 真紅が軽く頷いたのを見るとジェル状の入浴剤を垂らす。 すると浴室いっぱいにくどくない程度に柑橘系の香りが広がる。 「体洗うのどうするぅ?」 もちろん普段の入浴ならば洗うのだが、出たあとにどうせ汗をかくような行為をすると分かっているので敢えて問いかける。 別に二度洗っても良いのだが、面倒と言えば面倒で。 「後ででいんじゃないかしら?」 同じことを考えたらしい真紅がそう呟いた。ならば、することは一つ。 「真紅ぅ」 甘く名前を呼んでやると、ピクリと肩口が震えた。何をされるか理解しているのだろう。 前にあった手を胸に回す。すると、真紅がピクリと跳ねた。 「ぁ、……んんっ」 既に自己主張を始めた中心の突起をくりくりと転がすとびくびくと敏感に跳ねる。 露になっているうなじをペロリと舐めてやる。 「ひ、ぁ……」 首だけで真紅を振り向かせると口を塞ぐ。舌で口内を犯してやると、真紅の腕が水銀燈の首にすがった。 「や、ぁ……すいぎ、とぉ……」 徐々に発情してきている真紅の頬を宥めるように水銀燈は撫でる。 「続きはベッドで、ね」 先に出る?と水銀燈が問うと首を振った。これも水銀燈の計算済み。 「先行ってるわねぇ」 と言いながら額にキスを贈り、水銀燈は浴室から出る。 水銀燈が脱衣場から出たのを確認すると真紅はそろそろと扉を開け、脱衣場に入る。 備え付けのバスタオルで体を拭き、これまた備え付けのバスローブを探す。 しかし、そこにあるはずのものがなく、代わりに他のものが。 「また……」 と真紅は呟いた。 そこには赤と白のこの時期によく目にするサンタクロースの衣装が置いてあった。 しかもブラウスワンピースにのようになっていて、スカート丈もかなり短い。 「あの女……」 と悪態をついてみるが、他に着るものはない。だからと言って全裸で出ていけるほど自分の神経も図太くない。 真紅は諦めて深く溜め息をつき、仕方なくその衣装に手を通した。 「あらぁ、似合うじゃなぁい」 ニヤニヤと笑う水銀燈を思いっきり真紅は睨むが、どうやらあまり効いてないらしい。 脱衣場の出入り口から近づいてこようとしない真紅に手を差しのべる。 「おいで……」 そう言うと警戒した目線のままではあるが、ゆっくりとこちらに近づいてくる。 「可愛い」 水銀燈の目の前に真紅が立つと、水銀燈は真紅の腰に抱きつく。 水銀燈の上に真紅を座らせると、真紅の目が期待と不安に揺れる。 水銀燈は真紅の服のボタンを二個外すと、露になった肌に吸い付く。 「ん……はっ……ゃ」 先ほどから何度かされているため、敏感になっているらしく真紅の体が反応する。 「……もっと声聞かせてぇ」 真紅の潤む瞳を真っ直ぐ見つめて水銀燈が囁く。 ボタンを更に外し、小振りの胸を優しく愛撫する。 「ん、ぁ……ひぁ」 ツンと尖った突起を貪る。吸いながら、時々舌で転がしてやると心許ない声が上がる。 「やっ、……それ、……やぁ、い、や……」 ふるふると首を横に振って迫る快感を逃がそうとする。嫌、と拒否する行為の多くは気持ちいいから、ということが多い。 だから、その行為をあえてやってやる。 「やぁ、って……言って、ひぁぁっ……んっ」 「嫌?嘘つかないのぉ。もうこんなに濡れてるくせにぃ」 そう言いながら下着越しに真紅の大事なとこに指を這わせる。 水銀燈の言葉通りにソコは下着越しでも分かるほどに湿っていた。 「やぁぁぁ……」 いきなり触れられたことに驚いた真紅が少し高めの声を上げた。 下着を両足から外すと、水銀燈の手が直接そこに触れた。 ぬるぬると愛液を指に絡めながら入り口を慰めるように愛撫する。 「ひ、ぁ……ん、……す、ぎん、と」 真紅の虚ろな瞳には水銀燈以外写っていない。それが水銀燈をものすごく煽る。 「真紅ぅ。今日はちょっとだけ頑張りましょうねぇ?」 「え……?」 水銀燈の言葉が解せずに考えていると、いきなり異物が挿入される感覚があった。 「え、ちょっと!……水銀燈、何して……!」 「もう少しぃ」 慌てて下を見ると桃色の球体が自分の中に入っていくとこが目に入った。 「な、にして……ひゃぁっ!」 中のものが勝手に振動し始め、真紅の紡ごうとした言葉はそこで切られた。 「これでよし、と」 水銀燈はおそらくその球体に繋がっているであろうリモコンを細いベルトで真紅の太ももに縛り付けた。 「や、やぁぁ……すいぎ、はずし……取って、あぁぁッ」 しかし、真紅の懇願も虚しく、水銀燈は膝から真紅を下ろすと少し下がった。 「や、何で……すいぎんと、やぁぁぁ」 「こっち来て?真紅ぅ」 真紅は歯を食い縛るとそろそろと這うように水銀燈の元に向かおうとする。 しかし、中のものが絶えず震えているので足が上手く言うことを聞いてくれない。 「ひぁッ……、や……あぁっ」 涙を瞳にいっぱい貯めて水銀燈を見つめるが、水銀燈は動いてくれないらしい。 「すいぎ、……おねが、やめ、」 自分だけを見てくれている。自分だけを頼ってくれている。自分だけを求めてくれている。 ゾクゾクとイケナイ感覚が水銀燈を支配する。 「ほら、……真紅。もう少しぃ」 手を差し出すと、その手を取ろうと必死にこちらに向かってくれる。 少し進んでは座り込む、少し進んでは座り込む、を何度か繰り返しやがて力なく水銀燈の手を掴んだ。 「よくできましたぁ」 真紅の腕を強く引っ張り、全身を抱きしめる。 「っ……ばか、……もう、しない、で」 幾分かもったいないが頷く変わりに、水銀燈は優しく頭を撫でた。 それで幾分か落ち着いたらしく、きついくらいに真紅は水銀燈を抱き返した。 「せっかくだから、このままイきましょうねぇ?真紅ぅ」 「ふぇ……?」 太ももからリモコンを外すと、スイッチを最大まであげた。 「ひ、……ひぁぁぁぁっ……ま、まって、やだぁ!」 今までとは比べ物にならないほどの振動と、それに比例して大きくなった快感。 「や、やだ……いやぁぁ……すいぎ、とめて、とめ、……ひぁぁっ」 水銀燈の首に強くすがり付いて、体を振るわせて快感を逃がそうとする。 「だぁめ。気持ちいいんでしょう?」 「や、……ちが、ひゃぁぁ、んっ」 甘い声が漏れる真紅の口を塞ぎ、胸の先端を痛いくらいに弄ぶ。 「や、……も、イっ……イくっ、あぁぁっ」 「イきそうなのぉ?」 水銀燈の問いかけに、真紅はガクガクと首を縦に振る。 水銀燈はそれを見ると、真紅の中に指を二本挿入する。 「あああ────っ」 中の質量が増したことにより、声といえない声が真紅の口から発せられた。 「だめ、や……すいぎ、と……やぁぁぁっ!」 口元に妖しい笑みを浮かべた水銀燈が指を素早く上下すると、真紅の太ももがびくびくと痙攣し始める。 「ひ、あ、あ……あアああ────っ!」 真紅の口から一際甲高い声が上がった同時に、真紅はびくびくと大きく痙攣して果てた。 水銀燈はそんな彼女の額に一つキスを贈るとニコリと嫌な笑みを浮かべた。 「まだまだこれから、よぉ?」 それを聞いた真紅はサッと血の気が引いたそうな。 終わり
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694 :371@銀剣物語 ◆snlkrGmRkg:2008/01/18(金) 00 23 23 ……と、こうして水銀燈と再び契約をしたわけだが。 気がつけば、そろそろ11時になろうかという時間になっていた。 「そろそろ支度しないと、我が家の食客がまちくたびれるな……」 よっこらせ、と立ち上がる。 水銀燈が目を覚ましたし、今日はちょっぴり奮発してやろうか。 「水銀燈、何か食べたいものはあるか?」 「うぅん……今は、何もいらないわ。 この恰好で人前に出るのも、みっともないじゃない」 「ん……」 やっぱり、果てしなく落ち込むのはやめたとはいえ、まだ気持ちが晴れたわけじゃなさそうだ。 確かに、今の状態を受け入れられたわけじゃないし。 俺だって、水銀燈を元の姿に戻してやることを第一に考えてるもんな。 とすると……幸い今日は休日だ、ならば……。 「それじゃあ、水銀燈。 さしあたって、今すぐ何かしてほしいことはあるか?」 「してほしいこと?」 言葉の意味を理解し損ねたのか、怪訝な顔をする水銀燈。 「そう。当面の目標は、水銀燈の身体を直すことだけどさ。 今、なにか不便なことがあるなら、聞いておこうと思って」 今日は休日、そして今日一日は水銀燈のために使うと決めていた。 昼飯が済んでしまえば、午後の時間はたっぷりある。 そして、今の俺は、水銀燈に何かしてやりたい気分でいっぱいだった。 「そうねぇ……」 言われてもすぐには思いつかないのか、水銀燈は虚空に視線をさまよわせる。 が、その視線は、思い出したかのように、破れている自分の服で止まった。 「ああ、そうだわ。 まずは、この破れた服を何とかしてもらおうかしら」 「あ、そうだな」 確かに、破れたままの服を着ていては、体裁が悪いな。 新しい服を用意するなり、繕うなりしてあげないと。 しかし……俺は、物の修理はそれなりに出来ると自負しているが、裁縫は専門外だ。 新しいのを用意するとしても、水銀燈サイズの服なんて何処で手に入れればいいんだ? 「ううん……これは、俺一人じゃいいアイデアが出てこないなぁ」 そうなると、必然と誰かの力を借りなくちゃならないわけで。 昼飯の間に、誰かにそれとなく聞いてみたほうがいいかな? 少なくともここで一人で考えているよりはマシだろう。 「よし、そうと決まれば」 さっそく昼飯の支度にとりかかるとしよう。 っと、そうだ、水銀燈は……。 α:水銀燈を説き伏せて、居間へ連れて行く。 β:水銀燈の意思を尊重して、土蔵で休ませる。 投票結果 α:5 β:2